今回の記事では、高卒の一人暮らしの初期費用について紹介します。
「高卒の一人暮らしは可能?」
「高卒の一人暮らしの初期費用の金額や内訳は?」
ライフスタイルが多様化した昨今では、高卒で働き始める人や一人暮らしを始める人も珍しくありません。
しかし、高卒での一人暮らしは大卒などと比べてハードルが高いと考えられる傾向にあり、初期費用などのまとまったお金の用意も簡単ではありません。
高卒の一人暮らしの体験談やメリットやデメリット、おすすめの働き方についても解説しているので、高卒の一人暮らしに興味がある人はぜひチェックしてみてください。
高卒での一人暮らしはきつい?大変な3つの理由
結論からいうと、高卒での一人暮らしは不可能ではありませんが、簡単ではありません。
その主な理由として、以下の3つが挙げられます。
- 大卒と比較して給料が安い
- 初期費用を貯める機会が少ない
- 親の同意が必要で一人では賃貸契約ができない
大卒などと比較して給料や安い傾向にある
一人暮らしには衣食住に関する必要最低限の費用だけでなく、日用品や交通費などの細かい出費なども自分で支払わなくてはなりません。
高卒は大卒などと比べると給料が安い傾向にあるので、一人暮らしの費用は常に節約する必要があるでしょう。
高卒の平均初任給は約16万円と言われており、この金額で一人暮らしを継続するのは簡単ではありません。
初期費用を貯める機会が少ない
大卒が働き始めると同時に一人暮らしを始める場合、大学時代にアルバイトなどで初期費用を貯められます。
しかし、高卒は未成年のうちにいきなり一人暮らしを始めることになるので、初期費用を貯める機会があまり無いと考えられます。
高校時代にアルバイトをして資金を作ることもできますが、高校生の時給は安く、学業や部活と両立させることもあまり簡単ではないでしょう。
初期費用が無ければ、契約できる賃貸物件は非常に限られてしまいます。
初期費用を貯める機会が少ないという点は、高卒での一人暮らしが難しいと考えられる一因と言えるでしょう。
親の同意が必要で一人では賃貸契約ができない
高卒は未成年のため、賃貸契約を自分一人では完結できません。
親や保護者の同意が必要なので、仮に親や保護者に一人暮らしを反対されると賃貸契約ができないという事態になってしまいます。
2022年4月からは18歳以上は成人とみなされて自分だけでも契約可能ですが、高卒は審査が厳しくなる可能性も高いため注意してください。
スミジョブは全国の寮付き求人が探せる!
高卒一人暮らしの初期費用はいくら?平均相場は“家賃半年分”以上
初期費用は契約する賃貸物件の家賃によって異なるため、一概に一定の金額とは言えません。
初期費用の目安は家賃の半年分またはそれ以上と考えられます。
以下で説明するように、一人暮らしをスタートする際には契約する物件以外にも様々なコストが必要となります。
例えば家賃5万円の部屋を契約する場合、ミニマムでも30万円は用意しておいた方がいいでしょう。
さらにより快適な一人暮らしを求める場合は、より多くの金額が必要となります。
スミジョブは全国の寮付き求人が探せる!
高卒一人暮らしの初期費用の内訳は?
一人暮らしにかかる初期費用は、大きく分けて以下の3つがあります。
- 引っ越し費用
- 物件契約の費用
- 家具家電の費用
【内訳】引越し費用
引越し費用とは、今住んでいる部屋から新しい部屋へ荷物をまとめて運搬するための費用です。
引越し費用はシーズンや荷物量、引越し距離によって大きく左右されます。
一般的に引越しする人が増えるのは3月から4月にかけての時期なので、このシーズンに引っ越すとコストが余分にかかってしまうでしょう。
10月ごろが閑散期なので、引越し費用を抑えたい人はできる限りこの時期に引っ越すようにしましょう。
また、荷物量が少ないほど引越し費用は少なくなる傾向があります。
単身用のプランであれば15,000円程度から利用できます。
さらに、初めての一人暮らしで実家から段ボール数個だけを送る場合は、引っ越し業者を介さず宅配サービスを利用すればもっとコストを抑えられるでしょう。
そして、引越しの距離が県内か県外かでも引越し費用は異なります。
引越し費用を抑えたい場合、できる限り県内の移動距離に収めておくことをおすすめします。
【内訳】物件契約の費用
物件契約の費用としては、敷金礼金や仲介手数料などが挙げられます。
仲介業者によって費用は定められていますが、不要なオプションを削れば初期費用を抑えられます。
例えば、火災保険は仲介業者二勧められたものではなく、自分で好きなものを選べば保険料を抑えられるでしょう。
鍵交換費用や部屋のクリーニング代も、業者によっては断ることも可能です。
また、物件契約の費用も引越し費用と同様に、引越し繁忙期には高くなる傾向があります。
同じ物件でも閑散期に契約すれば、初期費用を抑えやすいでしょう。
【内訳】家具・家電の費用
現時点で単身用の家具や家電を持っていない場合、買いそろえなければなりません。
冷蔵庫やベッドなどの最低限の家具・家電は持っておいて損はないでしょうが、快適な生活のために必要な製品を買いそろえていくと際限無くコストがかさんでしまいます。
一人暮らしをスタートする際に必要なものだけを先に購入し、後々金銭的な余裕ができてからプラスアルファの家具・家電を追加していくといいでしょう。
高卒一人暮らしの初期費用を抑えるコツ
高卒ですぐに一人暮らしをする場合、初期費用を準備するのが難しいですよね。
ここでは、高卒一人暮らしの初期費用を抑えるコツを紹介していきます。
- 引っ越し繁忙期(3月~4月)を避ける
- 業者を使わずに引っ越しを行う
- 住み込み仕事に就く
初期費用を抑えるコツ1. 引っ越し繁忙期(3月~4月)を避ける
引っ越し繁忙期の3月~4月は引っ越し業者の料金が高くなるので、可能であればこの時期を避けて引っ越しをするのがおすすめです。
単身でも数万円の引っ越し費用を浮かせることができるので、初期費用を抑えて引っ越し業者を利用したい場合は時期に気をつけましょう。
初期費用を抑えるコツ2. 業者を使わずに引っ越しを行う
引っ越し業者を使わず、自家用車などで引っ越しを行うことで初期にかかる費用を抑えられます。
単身で引っ越しをするなら、運搬する荷物はそれほど多くない場合がほとんどのため、家族や友人に協力してもらえば業者を使わずに引っ越しを行うのも難しくありません。
引っ越し業者にかかる費用約5万円を浮かせることができます。
初期費用を抑えるコツ3. 住み込み仕事に就く
住み込み仕事に就くことで、上記2つと比べても大きく初期費用を抑えることができます。
住み込み仕事なら、契約にかかる費用や前払いの家賃がかかりません。
また、求人によっては引っ越し費用や交通費を負担してくれたり、家具家電が初めから揃っていたりする場合も多く、初期費用をほぼ0円に抑えることも可能です。
実際に「まずは住み込み仕事で初期費用をかけずに一人暮らしをする」という高卒の人も多く、費用を抑えたい人にはおすすめの方法と言えるでしょう。
スミジョブは全国の寮付き求人が探せる!
高卒一人暮らしの毎月の生活費は?平均相場は15.5万円
一人暮らしの平均生活費は15.5万円です。
総務省の調査によると、単身者の1カ月の平均生活費と内訳は以下の通りです。
月額生活費 | 全体平均 | 男性 | 女性 |
---|---|---|---|
消費支出合計 | 155,046円 | 160,403円 | 150,357円 |
食料 | 41,731円 | 44,960円 | 38,908円 |
住居 | 22,118円 | 24,513円 | 20,022円 |
光熱・水道 | 11,383円 | 10,416円 | 12,227円 |
家具・家事用品 | 5,830円 | 4,955円 | 6,595円 |
被服及び履物 | 4,843円 | 3,363円 | 6,139円 |
保健医療 | 7,703円 | 7,159円 | 8,178円 |
交通・通信 | 18,916円 | 21,649円 | 16,524円 |
教育 | 8円 | 15円 | 2円 |
教養娯楽 | 17,654円 | 20,881円 | 14,834円 |
その他 | 24,860円 | 22,491円 | 26,929円 |
月の平均生活費は約15.5万円です。男性は約16万円、女性は約15万円となっています。
高卒一人暮らしの生活費を節約する3つの方法
高卒で一人暮らしを始める方向けに、ここでは生活費を節約する3つの方法を紹介していきます。
- 固定費から見直す
- 自炊を心がける
- 住み込み仕事に就く
節約方法1. 固定費から見直す
固定費に気をつけることが、月々の出費を減らす”節約の基本”です。
具体的には以下のような固定費があります。ちなみに、家賃の目安は「収入の1/4~1/3程度が相場」と言われています。
- 家賃
- 水道光熱費
- 通信費
- 保険
- 車関係の費用(駐車場・税金など)
これから一人暮らしを始める場合は「少しでも家賃が安い物件を探す」「家賃を負担してくれる企業に就職する」「電気や通信料、保険は安い契約に切り替える」などをすることで、月々の出費を大きく減らすことができるでしょう。
また、「若いうちは車は持たない」「車は税金が安い軽自動車にし、駐車場付きの物件を選ぶ」などをすることで節約もできます。
節約方法2. 自炊を心がける
自炊を心がけることで、生活費を節約できます。
外食では1食あたり500円~1,000円はかかってしまいますが、自炊では150円~500円程度に済ませられるため、毎日積み重ねれば大きな節約になります。
食費は一人暮らしの生活費の大部分を占めるため、工夫しながら出費を抑えていきましょう。
ただ、自炊にかかる手間が日常生活に支障をきたさないよう、体力を考えつつ無理なく行うことが大切です。
節約方法3. 住み込み仕事に就く
住み込みで働く仕事に就くことで、日々の生活費を大幅に節約できます。
住み込み仕事は会社が家賃や光熱費、食費などを負担してくれる場合が多いため、毎月かかる生活費を浮かせ、貯金や趣味に充てることができます。
一人暮らしの家賃は平均約5万円かかると言われています。
住み込み仕事なら、家賃0円~3万円程度で住めるので、これだけでも大きな節約となるでしょう。
高収入の求人もたくさんあるので、まずは求人を見てみてはいかがでしょうか。
スミジョブは全国の寮付き求人が探せる!
体験談から見る高卒で一人暮らしをする3つのメリット
一人暮らしは出費がかさみますが、様々なメリットもあります。
ここでは高卒で一人暮らしをするメリットについて、体験談から3つ紹介します。
- 生活力がつく
- 自由な生活ができる
- 親のありがたみを知れる
早いうちから自力で生活する力が身に付く
未成年のうちから生活に必要な力を身に付けられるため、同世代と比べてお金の管理能力だけでなく社会人としての生活能力も高められるでしょう。
若いうちから収入に見合った生活や金銭感覚を身に付けておくと、今後「無駄遣いをして金欠になってしまった」「収入に見合った家賃がわからない」というリスクも回避できます。
自由な生活ができて気が楽
一人暮らしの最大のメリットの一つとも言えるのは、自由な生活が送れるという点です。
起床時間や就寝時間を自由に設定でき、食事も自分が好きなものを選択できます。
ただし、時間やお金をしっかり自分で管理しなければ、無駄遣いや生活リズムの乱れに繋がるため注意してください。
親のありがたみを知れる
自分で家事と仕事を両立しながら生活費を支払う環境に身を置くと、親のありがたみを知れたという声が多々見られます。
今まで手作りの食事を摂れることをあまり特別に感じていなかった場合でも、なかなか自炊の時間や労力をかけられない一人暮らしをするとありがたみを感じるでしょう。
体験談から見る高卒で一人暮らしをする3つのデメリット
一方、高卒で一人暮らしをするデメリットとしては以下のような3つが挙げられます。
- 貯金ができない
- 家事と仕事の両立が難しい
- トラブルに自分で対応しなければならない
低い収入のほとんどが生活費で消えてしまい貯金ができない
高卒の給料は低い傾向にあり、一人暮らしで必要なコストを支払うと手元にほとんどお金が残らないというケースは珍しくありません。
残ったお金で生活するのが精一杯という状況では、娯楽や貯金に回せるお金はあまり無いでしょう。
大卒や高卒で実家暮らしの人と比べると、貯金しづらい点は高卒での一人暮らしのデメリットと言えます。
家事と仕事の両立が難しい
高卒で社会人デビューをすると、仕事を覚えるだけでも精一杯という人も少なくないでしょう。
そのような状態で、仕事に加えて家事まで完璧にこなすことは非常に困難です。
家事と仕事の両立が難しいという点は、一人暮らしのデメリットの一つです。
家事は毎日完璧にしないことを意識し、外食やコインランドリーなどをうまく取り入れるようにしましょう。
あらゆるトラブルに自分で対応しなければならない
一人暮らしを始めると、今までは親や保護者が対応していた様々なトラブルに自分で対応しなければならなくなります。
例えば、急に水道がとまった場合、自分で業者に連絡をして修理してもらう必要があります。
その際の費用や時間なども自分で交渉しなければ、高額な費用を支払ったり、時間があわず修理ができなかったりするリスクもゼロではありません。
他には急な訪問セールスなども、自分でしっかり断らなければ納得しないまま契約を結んでしまいます。
スミジョブは全国の寮付き求人が探せる!
高卒での一人暮らしで生活が厳しいという人には『住み込み仕事』がおすすめ
最後に、高卒での一人暮らしが難しいという人に住み込み仕事をおすすめします。
住み込み仕事とは、企業が用意した寮や社宅に住んで、そこから職場に通う形態の仕事です。
住み込み仕事には様々なメリットやデメリット、注意点があるのであらかじめ把握しておきましょう。
- 効率的に貯金しやすい
- 資格やスキルが無くても採用されやすい
- 初期費用不要で一人暮らしできる
- 今の生活をガラリと変える必要がある
- 理想の業種や職種が見つかるとは限らない
- 家と仕事が決まるので慎重に選ぶ必要がある
住み込み仕事のメリット
住み込み仕事のメリットとして、以下の3つが挙げられます。
家賃や生活費を抑えながら稼げるので効率的に貯金しやすい
住み込み仕事では、たいていの場合家賃や光熱費、Wi-Fi費用などは企業負担となるため、生活にかかる費用のほとんどを自分で支払わなくて済みます。
住み込み仕事で稼いだお金を生活費に使わなくていいので、効率的な貯金が見込めるでしょう。
特別な資格やスキルが無くても採用される仕事が多い
住み込み仕事には特別な資格やスキルが必要とされるものもありますが、誰でも応募できるものも少なくありません。
例えば飲食店の住み込み仕事は、未経験でも応募可能なものが多いです。
特に1ヶ月以内の短期の仕事は、誰でもすぐに対応できるような内容の仕事が多い傾向にあります。
引越しにかかる初期費用不要で寮や社宅に住める
住み込み仕事は家賃や生活費だけでなく、引越しにかかる初期費用を負担してくれるケースが多いです。
引越し費用はもちろん、新しい部屋に住むために不動産業者を利用する必要も無いので、不動産契約料もゼロで抑えられます。
初期費用の数十万円を節約できる点は、住み込み仕事の大きなメリットの一つと言えるでしょう。
ただし、引越し時にかかる費用は自分で立て替えて後から精算というパターンもあるので、立て替えが必要かどうかは事前に確認しておきましょう。
住み込み仕事のデメリット
一方、住み込み仕事には以下のような3つのデメリットもあります。
今の生活をガラリと変える必要がある
住み込み仕事はダブルワーク禁止、契約した寮以外に住むことが禁止というケースがほとんどであるため、今の生活をガラリと変えなければなりません。
現職がある人は住み込み仕事が始まるまでに退職する必要があります。
さらに、今住んでいる賃貸も解約しておかなければ、せっかく住み込み仕事で家賃を節約しても意味がなくなってしまいます。
必ずしも理想の業種や職種が見つかるとは限らない
住み込み仕事は通い仕事と比べると、職種も業種も豊富とは言えません。
そのため、必ずしも理想の仕事が見つかるとは限らないと認識しておきましょう。
代表的な住み込み仕事として、温泉施設やホテルの接客業、飲食業、配送業などがあり、ごくわずかですがワークデスクもあります。
せっかく住み込み仕事を始めても、仕事が合わず早期退職になっては自分が困るだけでなく企業にも迷惑をかけてしまいます。
事前に情報取集をしっかりしておかなければかえってコストがかかってしまう
住み込み仕事と一言で言っても、内容や期間などはそれぞれ異なります。
あらかじめ特徴を把握しておかなければ、節約のために始めた住み込み仕事でかえって無駄なコストをかけてしまうでしょう。
例えば、1ヶ月間限定の仕事であれば、今の部屋を解約してもまたすぐに新しい部屋を契約し直さなければなりません。
仕事内容以外の面からも、自分のニーズに合っているか確認しておくことが大切です。
住み込み仕事を探す際の注意点
住み込み仕事を探す際の注意点として、以下の2つが挙げられます。
業務内容だけでなく寮も事前に下見しておく
住み込み仕事において、業務内容だけでなく寮の状態も非常に大切なポイントと言えます。
業務内容が自分のニーズに合っていて快適に働けたとしても、寮が不潔・不便だと、ストレスから仕事のモチベーションも下がってしまいます。
採用される前に寮の下見ができるか、担当者に確認しておきましょう。
複数の求人サイトを見てベストなものを選ぶ
住み込み仕事に特化した求人サイトはたくさんあります。
それぞれのサイトにおいて、求人数やサポート体制など特徴が異なります。
例えば「スミジョブ」は求人数は多くありませんが、サポート体制が手厚い点で人気があるサービスと言えるでしょう。
複数の求人サイトをチェックしてから、自分に合ったものを選ぶといいでしょう。
スミジョブは全国の寮付き求人が探せる!
まとめ:【高卒の一人暮らしはきつい?】初期費用の内訳や体験談、メリット・デメリットも解説
今回の記事では、高卒の一人暮らしの初期費用について解説しました。
高卒は初任給が安く、未成年ゆえに契約の制限がある点などから、一人暮らしのハードルが高いと考えられます。
高卒で一人暮らしを始めるとコストがかかるなどのデメリットもありますが、生活スキルが身に付くなどのメリットもあります。
どうしても高卒で一人暮らしの初期費用の捻出が難しい場合、企業が負担してくれる住み込み仕事に就くことも一つの手段と言えるでしょう。
各求人サイトをしっかりチェックし、自分のニーズに合ったものを選びましょう。