仕事やアルバイトでもらう給料の支払制度には、いくつかの種類があります。
給料の支払い制度のひとつである「日払い」制ですが、実は必ずしも働いた当日中に給料がもらえるという意味ではないことをご存じでしょうか?
そこで今回は日払いの特徴やメリット・デメリットを解説します。
日払いが気になっている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
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日払いとは?実は働いた日に給料がもらえるとは限らない
日払いとは、給料の支払方法の1つです。
企業で仕事やアルバイトをした場合の給与計算の締め日が、1日単位であることを意味します。
あくまでも、給与計算上の締め日が1日単位であるだけで、当日の給料が支払われるタイミングは企業によって異なります。
そのため、働いた日に給料がもらえるとは限りません。勤務先によっては翌日になったり、1週間後になったりするケースもあります。
また、現金での支払や振込での支払など、支払方法も勤務先によって異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
また、日払いと混同しそうなものとして下記のようなものがあります。
- 即日払い
- 週払い
- 日雇い
これらの特徴と日払いとの違いについても理解しておきましょう。
関連記事:日払いと週払いの違い、それぞれのメリット・デメリット、注意点を解説します
その日に給料をもらえる『即日払い』とは?日払いと何が違う?
即日払いは給与の支払方法の1つで、日払いの一種です。
即日払いでは、原則働いた日の仕事終わりに給与が支払われます。
ただし、実際の支払方法は仕事現場での手渡しや振込、事務所へ取りに行くなど、勤務先によって異なります。
仕事をしたその日に給料が手に入るため、すぐにお金が必要な方にとってメリットの大きい支払方法といえます。
日払いと即日払いの違いは下記のとおりです。
- 日払い:給与計算上の締め日が1日単位、支払日は勤務先によって異なる
- 即日払い:給与計算上の締め日が1日単位、支払日は働いた当日
即日払いは日払いの一種ですが、支払うタイミングが異なります。
日払いでは、当日中に給与を支払う勤務先もありますが、多くの場合で翌日以降となると考えておきましょう。
週払いとは?
週払いとは給料の支払方法の1つで、給与計算上の締め日が1週間単位であることを意味します。
日払いと週払いの違いは下記のとおりです。
- 日払い:給与計算上の締め日が1日単位、支払日は勤務先によって異なる
- 週払い:給与計算上の締め日が1週間単位、支払日は勤務先によって異なる
日払いと週払いは、給与計算上の締め日の単位が異なるだけで、支払日や支払方法は同じです。
週払いでは「水曜日締めの翌日払い」「木曜日締めの翌週金曜日払い」など、支払日や支払方法は勤務先によって異なります。
支払いのタイミングに関しては、仕事を始める前にしっかりと確認しておくと良いでしょう。
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日雇いとは?日払いと何が違う?
日払いとよく似た言葉に「日雇い」というものがあります。
日雇いとは1日単位で雇用が発生する仕事やアルバイトのことをいいます。
- 日払い:給与の支払方法の1つ
- 日雇い:1日単位で雇用が発生する仕事やアルバイトのこと
日払いが給与の支払方法や計算方法を指す言葉である一方、日雇いは1日単位で雇用が発生する仕事そのものを指しており、まったく意味が異なります。
日雇いの仕事では、1日単位で給料が支払われる場合があれば、1週間や1ヶ月などでまとめて支払われる場合もあります。
日雇いの給与支払方法や支払日は、勤務先によって違うため確認しておきましょう。
また、日雇いの仕事は誰でも即戦力として働けるような簡単な仕事が多いのが特徴です。
特別なスキルや資格を求められることは少ないため、未経験でも働きやすいといえます。
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日払いの意味をきちんと理解しよう
日払いの仕事と聞くと、あたかも「働いた日のうちに給料がもらえる」とイメージしてしまいがちですが、決してそうではありません。
日払いについては、気を付けたいポイントもあります。
- 日払いは即日で給料をもらえないことも
- 日払いには規定がある可能性も
- 日払いの仕事の源泉徴収は?
- 日払いでも条件次第で確定申告が必要に
- 日払いの仕事で健康保険に入れる?
それぞれ詳しく解説します。
日払いは即日で給料をもらえないことも
日払いの仕事をしたからといって、即日で給料がもらえるとは限りません。
なぜなら、日払いとは給与計算上の締め日が1日単位であるという意味であるためです。
給与計算の締め日が1日単位であるだけで、支払日については勤務先によってルールが異なります。
もちろん、即日で支払ってくれるケースもありますが、ほとんどの仕事で翌日以降の支払となるケースが多いでしょう。
そのため、日払いの仕事だからといって、即日払いであると勘違いしないようにしましょう。
支払日については、勤務先に確認しておくことをおすすめします。
また、どうしても働いた当日中に給料が必要になるのであれば、即日払いの仕事やアルバイトを探すようにしましょう。
日払いには規定がある可能性も
日払いや週払いの仕事やアルバイトの求人情報に「規定あり」と記載されているケースがあります。
規定の内容は勤務先によって異なりますが、下記のようなルールとなっていることがあります。
- 日払いで給与を支払う場合、月給制の給与よりも若干低くなる
- 即日で支払う場合に支払上限が決まっている
- 即日で給与を支払うための手数料が差し引かれる など
日払いに規定がある仕事に応募する場合は、規定の内容について必ず確認しましょう。
日払いの仕事の源泉徴収は?
日払いの仕事やアルバイトで給料を得る場合、条件次第で源泉徴収されます。
源泉徴収とは、年間の所得に対して発生する所得税を、事業者が給与からあらかじめ差し引くことをいいます。
従業員に対して給与を支払う事業であれば、源泉徴収を行う必要があります。
また、事業者が源泉徴収を行うことで、従業員は確定申告の必要がなくなります。
日払いの仕事やアルバイトでは、日給が9,300円を超える場合に給料の10.21%が源泉徴収税として天引きされます。
日払いでも条件次第で確定申告が必要に
日払いの仕事で源泉徴収されていても、年収の条件次第では確定申告が必要になるケースがあります。
基本的に年収が103万円以上になる場合、確定申告が必要です。
仮に1社の勤務先での給与の合計額が103万円未満でも、他の勤務先と合わせて年収が103万円を超える場合は、確定申告を行わなければなりません。
日払いの仕事で健康保険に入れる?
日払いの仕事で会社の健康保険に加入するのは、かなり難しいと考えておきましょう。
健康保険を適用している勤務先で働く場合、実際に健康保険に加入するためには2ヶ月に渡り26日以上勤務する必要があります。
単発の日払いの仕事では、条件を満たすのは難しいといわざるを得ません。
また、雇用保険の場合も同様で、同じ職場に雇用される日数が31日以上で、1週間の労働時間が20時間を超えるなどの条件があり、日払いの仕事では加入はできません。
日払いの仕事に就く場合は、会社の健康保険(社会保険)ではなく、国民健康保険に加入することになるでしょう。
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日払いの仕事のメリット
日払いの仕事には、下記のようなメリットがあります。
- 換金性が高い
- さまざまな仕事を経験しやすい
- 空いた時間を有効活用できる
- 1日だけでも働ける
- 未経験でも始めやすい
それぞれを解説します。
即金性が高い
即金性が高いというのが日払い仕事のメリットの1つです。
通常の仕事やアルバイトで多く採用されている月給制では、給与は1ヶ月分をまとめて月に1回支払います。
一方、日払いの仕事やアルバイトをすれば、仕事をした翌日や翌週などに給与を支払ってもらえます。早くお金が手に入るというメリットは大きいです。
給与が支払われるスパンが短いため、冠婚葬祭など急な事情でお金が必要になる場合でも、柔軟に対応しやすくなります。
仕事の対価をすぐにお金としてもらえるのは、日払いの大きな魅力といえます。
さまざまな仕事を経験しやすい
さまざまな仕事を経験しやすいというのも、日払い仕事を選択するメリットです。
日払いで募集されている仕事は多岐に渡り、イベントスタッフやリゾートバイト、コールセンター、データ入力、走行での軽作業、警備スタッフ、工場勤務など実にさまざまです。
さまざまな職種の仕事を経験することで、仕事の内容やノウハウを学ぶことができ、自分のスキルを高めることができます。
また、知識を得て視野が広がることで、興味のある仕事を見つけやすくもなるでしょう。
日払いの仕事をうまく活用すれば、今後のキャリアを考える材料にすることが可能です。
空いた時間を有効活用できる
空いた時間を有効活用できるというのも、日払いの仕事のメリットです。
予定が全くない日や、いきなり予定がなくなった日などは、日払いの仕事をすることで時間をお金に変えることができます。
日払いの仕事は1日だけ働けるような単発の仕事もあるため、応募もしやすいでしょう。
また、日払いの仕事は特別なスキルや資格を必要としないことが多いため、多くの人にとって取り組みやすいのもポイントです。
日払いの仕事を上手く活用すれば、収入を増やすことができます。
未経験でも始めやすい
未経験でも始めやすい仕事が多いのも、日払い仕事のメリットです。
日払い系の仕事は1日単位の仕事となるケースが多いため、業務範囲が限定されやすく、覚えることも少ないです。
未経験者でもすぐに取り組めるような職種が多いのも特徴です。
日払いの仕事のデメリット
日払いの仕事にはデメリットもあります。
- 安定した収入は見込みにくい
- 給料アップやキャリアアップは難しい
- 浪費癖が付きやすい
- 毎回新しい仕事に慣れる必要がある
それぞれを解説します。
安定した収入は見込みにくい
安定した収入が見込みにくいのが、日払いの仕事のデメリットです。
特に日払いのアルバイトでは単発系になることが多く、長期のアルバイトのように、特定の職場に勤務しないため、まとまった収入が見込みにくくなります。
加えて、日払いの仕事は1日単位での求人募集となることが多いため、働きたいという希望があったとしても、シフトなどの関係で勤務できない可能性もあります。
日払いの仕事では安定収入は期待できないということを理解しておくことが大切でしょう。
給料アップやキャリアアップは難しい
給料のアップやキャリアアップを期待するのが難しいのも、日払いの仕事のデメリットです。
1日締めの仕事ですので、提示された給与で働くのが一般的だからです。
また、日払いの仕事は未経験でも働けるような仕事が多いため、支払われる給与が固定されたうえで、昇進や昇給が想定されていないケースがほとんどです。
給与アップやキャリアアップを目指したいのであれば、日払いの仕事ではなく長期で働ける仕事やアルバイトを探した方がいいでしょう。
浪費癖が付きやすい
浪費癖が付きやすくなるというのも、日払い仕事のデメリットです。
1ヶ月の間に何度も給料日があるというと聞こえはいいですが、給料が支払われるたびに無駄遣いをしてしまうと生活費で苦労する可能性が高いです。
きちんとお金を管理して貯めることができないのであれば、日払いの仕事をするのは危険です。
計画的に貯金をするなど、支出の管理には十分注意してください。
毎回新しい仕事に慣れる必要がある
毎回新しい仕事に慣れる必要があるのも、日払い仕事のデメリットです。
日払いの仕事では勤務先や仕事内容が毎回異なるケースも珍しくなく、常に新しい仕事に慣れていかなくてはなりません。
日払い制で長期採用してくれる求人もありますが、それほど多くないということを理解しておくべきでしょう。
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日払いの募集が多い仕事
日払いの仕事で募集が比較的多い職種の一例は下記のとおりです。
- 警備スタッフ
- ポスティングスタッフ
- イベントスタッフ
- 軽作業スタッフ
- データ入力
- 試験監督
それぞれどのような仕事なのか、簡単に紹介します。
警備スタッフ
道路や駐車場、イベント会場、ショッピングモールなどで誘導や警備を行う仕事です。
交通誘導・雑踏警備・施設警備の3種類があり、それぞれ働く場所が異なります。
交通誘導では工事現場での交通整理や駐車場での車両誘導などを行います。
雑踏警備ではイベント会場など不特定多数の人々が集まる場所での誘導・整備を行います。
施設警備ではショッピングモールやビルなどの施設内または施設外部の敷地などで業務を行います。
シフトの融通が利きやすい点や、1人で行う仕事が多いため自分のペースで働けるなどのメリットがあります。
一方で、立ちっぱなしの仕事となるなど体力面でのきつさがあることや、誘導に従わない人がいることでの心理的な辛さがあることがデメリットといえます。
ポスティングスタッフ
一軒家やマンションのポストにチラシを配る仕事です。
ポスティングの仕事では、時給制ではなく日給制またはチラシ1枚当たりの単価制となっているケースが多いです。
ポスティングの仕事は体を動かすことになるので、運動不足を解消したい方には向いている仕事です
またお金をもらいながら体を動かせるため、運動のための時間を節約できるのもポイントです。
一方で、雨の日や寒い日、暑い日でも関係なく屋外を移動しなければならないのがデメリットといえるでしょう。
イベントスタッフ
コンサートやスポーツイベントなどの運営をサポートする仕事です。
裏方仕事がメインで、イベントの受付や案内、チケットもぎり、会場の設営、進行の補佐、売店のスタッフなどの仕事があります。
若いスタッフが多く、ワイワイとにぎやかに働ける仕事が多いようです。
軽作業スタッフ
工場などで簡単な作業を繰り返し行う仕事です。
シールやラベルを商品などに貼り付けたり、商品の仕分け・管理を行ったりするなどの仕事があります。
重い物を運ぶことがないため、女性でも働きやすいのが特徴です。
事前にどんなことをするのかわかっている場合と、当日現場に行ってから業務を割り振られる場合があります。
データ入力
企業が持っている情報やアンケートなどの外部調査の記録、議事録などをパソコンに入力してデータ化して保存する仕事です。
WordやExcelに対応しているパソコンがあれば自宅でもできるため、在宅ワークとしても働けます。
特別な資格が必要なく、未経験でも始めやすいことから、特に女性からの人気が高い仕事です。
一方で、パソコン入力に慣れていない方にとっては厳しい仕事といえます。
試験監督
資格試験や模擬試験の運営を補佐する仕事です。
試験中に受験者の不正を監視することに加え、会場の設営や注意書きの設置など試験に必要な準備を行います。
試験監督の仕事も資格やスキルは必要ないため、未経験の方でも働くことができます。
また、試験期間のみの仕事となるため、単発の仕事を探している方にとってはメリットが大きいでしょう。
一方で、仕事中は静かにすることが求められるほか、受験者の不正を監視する責任ある立場ですので気の抜けない仕事でもあります。
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まとめ 日払いの仕事について
今回は日払いの特徴やメリット・デメリットについて解説しました。
日払いは給与の締め日が1日単位であるという意味で、働いた当日に給料がもらえるとは限りません。
すぐにでもお金が必要な方は「即日払い」の仕事を選ぶようにしましょう。
本記事を参考に、日払いの仕事に挑戦してみましょう。
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