工場で勤務するうえで、資格や経験を必要としない仕事もあります。しかし、資格を持っていることで給料が上がったり、資格手当を受け取れたりするというメリットもあります。
今回は、工場勤務や期間工で役立つおすすめの資格について解説します。工場勤務を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
工場勤務や期間工をする人は、資格を取得することで、給与アップにつながります。
例えば、資格手当で月間5,000円アップすると、年間で6万円上がります。
資格手当が給与に上乗せされるので、もっと稼げるようになります。また、スキルアップしたことや周囲からの評価が上がることで昇進にもつながります。
なお、転職する際にも即戦力としてアピールできるため、大きな武器となります。
収入をアップするには、資格取得はおすすめです。次にどのような資格があるのか解説いたします。
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工場勤務や期間工におすすめの資格

スキルアップできる資格はさまざまありますが、ここでは工場勤務や期間工で役立つものをご紹介します。
- 衛生管理者
- エネルギー管理士
- 自動車整備士
- ボイラー技士
- 電気工事士
- 特定化学物質等作業主任者
- 菓子製造技能士
- フォークリフト運転技能者
- 玉掛け技能者
- クレーン運転士
以下より各資格について解説いたします。
衛生管理者
衛生管理者とは、労働者の健康障害や労働による災害を防ぐため、労働安全衛生法により定められている国家資格です。
衛生管理者は2種類あります。
- 第一種衛生管理者
- 第二種衛生管理者
以上は両方とも国家資格となります。
常時50人以上の労働者・従業員が働いている事業所には、所定数の衛生管理者を選任することを義務付けています。そのため、どのような職場においても需要があります。
衛生管理者の仕事内容は非常に幅広いです。衛生管理者は職場環境の改善をおこないます。
- 労働災害の防止、危害防止基準の確立
- 責任体制の明確化
- 自主的活動の促進
- 労働者の安全と健康の確保
- 快適な職場環境の形成
以上の業務をおこなうため、週に1度は事業所内を巡視し、衛生状態が常に適切に保たれているか、労働者の健康障害を引き起こさないかを確認します。
エネルギー管理士
エネルギー管理士は、工場の燃料や電気といったエネルギー使用量の監視や改善の指揮をします。
また、『第一種エネルギー管理指定工場など』に指定された工場や事業には、エネルギーの使用量に応じてエネルギー管理者の選任が法律により義務化されています。
『第一種エネルギー管理指定工場など』に指定された工場としては、
- 自動車工場
- 電子機器工場
- 食品工場
- 化粧品工場
といった大規模な工場がメインとなります。
そのため、上記の工場への就職や転職が有利になるでしょう。
自動車整備士

自動車整備士は、自動車整備の技術向上を目的とした国家資格です。自動車の整備に携わる仕事をする中で重要な資格となります。
自動車整備士には、一級、二級、三級、特殊と分類されています。さらに、それぞれのさらに細かな種類分けがあります。自動車整備士になるには、実務経験や専門学校などでの勉強が必要になります。
『一級自動車整備士』の資格は携われる整備が幅広くなるため、メリットが大きくなります。
ディーラーや整備工場が主な活躍場所ですが、そのほかにも中古車販売メーカー、損害保険会社、運輸会社でも資格が活かせるので、転職活動にも役に立ちます。
ボイラー技士
ボイラー技士は労働安全衛生法に基づいた国家資格です。工場やビルなどの空調・温水の供給に必要な設備であるボイラーですが、高温を発することもあるため、ボイラーの取扱いにはボイラー技士免許が必要となります。
ボイラー技士の資格は全部で3つあります。
- 特級ボイラー技士
- 一級ボイラー技士
- 二級ボイラー技士
特級ボイラー技士は、全ての規模のボイラー取扱作業主任者になれます。一級ボイラー技士は伝熱面積の合計が500平方メートル未満のボイラー取扱作業主任者になれます。また、二級ボイラー技士は伝熱面積の合計が25平方メートル未満のボイラー取扱作業主任者になることが可能です。
ボイラー使用規模が大きくなるごとにより上級のボイラー技士免許が必要となります。
ボイラー技士の資格にかかわらず、仕事内容は変わりません。
- ボイラーが正常に稼働しているかの確認
- ボイラーの運用・管理
- ボイラーの定期的なメンテナンス
以上の業務に携わり、工場以外にも、建設会社、病院、ホテル、ビル管理会社でも活かせます。
電気工事士

電気工事士は、電気工事を行う上で必要な国家資格です。電気機械の専門的な知識と技能を証明します。
電気工事士には2種類存在します。
- 第一種電気工事士(500キロワット未満の自家用電気工作物の工事)
- 第二種電気工事士(600ボルト以下の一般用電気工作物の工事)
第一種電気工事士は500キロワット未満の自家用電気工作物の工事ができ、第二種電気工事士は600ボルト以下の一般用電気工作物の工事が可能です。
電気工事には建設電気工事と鉄道電気工事の2種類があり、向上での電気設備の設計や施工は建設電気工事に含まれます。
特定化学物質等作業主任者
特定化学物質等作業主任者は、工場などで特定化学物質に汚染される危険を回避するため、作業の指導や作業環境の改善を行います。
主な業務は以下の3点です。
- 特定化学物質を扱う工場などで作業員への指導
- 作業員が健康障害を引き起こさないよう、少なくとも1ヶ月以内ごとに予防装置の点検
- 業務で使用する安全保護具の使用が適切に行われているか監視
従業員の安全に関わる業務を担います。
主に活躍できる場所としては、医療業界、塗装会社、半導体メーカーです。
菓子製造技能士
菓子製造技能士は、お菓子の製造技能を認定する国家資格です。
洋菓子製造作業と和菓子製造作業に区分されていて、それぞれに一級と二級が存在します。菓子製造の専門知識を身につけていることをアピールできます。
製菓メーカーで勤務する際に有用です。
フォークリフト運転技能者

フォークリフト運転技能者には2種類あり、特別教育修了証があれば最大積載荷重1トン未満のフォークリフトを運転可能です。また、運転技能修了証があれば、すべての大きさのフォークリフトを運転できます。
また、工場施設内での運転はこの資格が可能ですが、公道を走るには小型または大型の特殊自動車免許が必要です。
玉掛け技能者
玉掛け技能者の資格は『玉掛け技能講習』『玉掛け特別教育』の2種類があります。
玉掛けとはクレーンで荷物を吊り上げる際に、クレーンのフックに荷物を掛けたり、外したりする作業です。こちらが正しくおこなわれていないと、途中で荷物が落下して危険が及ぶ可能性があります。荷物の重さに応じた吊り具選び、用具の安全管理、重心の調整などの知識や技術が必要です。
『玉掛け技能講習』は、吊り上げ荷重1トン以上の大型クレーンの玉掛け作業をおこなう際に必要です。学科と実技の技能講習を受けて、それぞれ修了試験に合格することで取得できます。
『玉掛け特別教育』は、必須の資格ではありません。しかし、本来資格の必要ない吊り上げ荷重1トン未満のクレーンの玉掛け作業であっても、危険を伴う作業であるため、特別教育を修了することを推奨されています。特別教育を修了していないと、業務がおこなえない現場もあります。
クレーン運転士
クレーン運転士は、クレーンを運転するための資格です。
クレーンを運転する資格は2種類の免許と、2種類の講習を受ける方法があり、それぞれ運転できるクレーンの種類が異なります。
- クレーン・デリック運転士免許
- 移動式クレーン運転士免許
- 技能講習
- 特別講習
『クレーン・デリック運転士免許』であれば、移動式クレーンを除いた吊り上げ荷重5トン以上のクレーンを運転可能です。
『移動式クレーン運転士免許』であれば、トラックの上にクレーン装置を装着した車両や、車体下部にクローラーが装着されたクレーン車で、吊り上げ荷重5トン以上のものを運転できます。
『技能講習』は社団法人日本クレーン協会が実施していて、5トン未満のクレーンや、1トン以上5トン未満の小型移動式クレーンを運転できます。
『特別教育』は5トン未満のクレーンや、1トン未満の小型移動式クレーンを運転可能です。クレーンを扱う事業者がおこないます。
工場内で取り扱うクレーンに応じて必要な資格が異なりますが、より上級の資格を取得することで勤務先の選択肢が増加します。
まとめ 工場勤務や期間工で役立つ資格について

今回は、工場で活かすことのできる資格について解説いたしました。
働く工場のジャンルによって必要となる資格は異なります。そのため、どのような工場への就職を考えているかで資格取得の順序や、取得する資格を選択するとよいでしょう。
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